有吉 昭恵さんとの出会いは8年前(2008年)。弟さんからのご紹介でしたね。
安倍 懐かしいですね。肩が上がらなくて困っていた弟を与志恵さんに診ていただいて。「ゴッドハンドじゃないけど、触れられただけで凄い!」と弟に言われたのがきっかけでした。
有吉 そこから、パーソナルコンディショニングがスタートしました。
安倍 あの頃はスポーツで何か目標を立てたいと思っていまして。コンディショニングは体質改善に留まらず、運動のパフォーマンスを上げると聞いたので。
有吉 それがまさかの東京マラソンへの挑戦…9月にお聞きし、残された時間はたったの5ヵ月…。
安倍 抽選で当たりまして…。
有吉 最初は5分も走れなかったんですよね。本当に焦りました。そこで、弟さんが責任者をされていた「ウイダートレーニングラボ」さんと協力体制をつくり、挑戦が始まりました。
安倍 最初は15分続けて動けることを目標にしました。
有吉 東京マラソンは制限時間が7時間と長いので、歩いてでもゴールができるようにしたかったのです。12月には10㎞走れるようになり、最長15㎞。
安倍 それ以降は未知の世界…。ただ、絶対に完走したかったので、走れるところまで走り、後は歩いてゴールすると決めました。30㎞まで走れた時点で、「あっ、このまま行ける」と思い、最後までがんばり、完走することができました。
有吉 これは走る方なら分かりますが本当に凄いことです。
安倍 セルフコンディショニングを取り入れたことも大きいと思います。調子の良さをキープできますし、練習の疲れも楽になります。また、いつでも、どこでも「がんばらず」にできることが大きいですね。何かしながらでもできますから。
有吉 昭恵さんはお風呂に入りながら足首まわしされたり、ドライヤーをかけながらストレートカーフレーズされるなど、生活の中に上手に取り入れました。セルコンは「ながら」で行うと習慣化されやすいですから。
安倍 そのおかげもあって翌年の下関海響マラソンも完走。走った後は普通足が棒のようになるのですが、与志恵さんのケアにより、次の日はピンピンでしたよ。
有吉 きちんとケアをすれば次の日に小走りぐらいはできますから。
安倍 コンディショニングの素晴らしさを実感しました。
有吉 そして、この時の体験を元にランニングとコンディショニングを組み合わせた『ランディショニング』手帳を発売。昭恵さんにもご協力いただきましたが、「完走できた」「記録を更新することができた」とランナーから好評でした。
安倍 最近では蔵王でのスキーイベントですかね。
有吉 東北支援と一生スキー(スポーツ)を楽しめる身体づくりがテーマでした。
安倍 スキーは外国人需要が伸びているとはいえ、全盛期に比べるとスキー人口は減っています。
有吉 閉鎖するスキー場も多いですからね…。
安倍 何とか地域活性につながらないかと思って。東北支援も重ねました。
有吉 私は往年のスキー選手も並ぶ会場でコンディショニングについての講演をさせていただきました。
安倍 歳を重ねてもケガせずスキーを楽しんでいただきたいのと、指導者の方々もいらしたので、子どもたちのためにもコンディショニングの有効性を知っていただきたくて。
有吉 子どもの内から習慣化できると良いですね。長く一生懸命やってきた方ほどヒザに歪みが見られます。スキーだけではなく日常にも支障が出ているのではないでしょうか。
安倍 後でアンケートをとったら与志恵さんの講演は好評でした。他のスポーツにも広げていきたいです。
有吉 協会理念「コンディショニングで日本を元気に」の実現の一つですね。
安倍 高齢化社会の時代を考えるとコンディショニングの果たす役割は大きいと思います。健康寿命の延伸には運動が必要。そして、心の健康には人とのつながりが大切です。私はコンディショニングの場が新しい社交の場になると信じています。また、特に女性はいつまでも若く、キレイでありたい。私自身もコンディショニングを通じて姿勢が改善されました。私はトレーナーではないので直接コンディショニングを届けることはできませんが、名誉理事として人と人の架け橋になり、「日本の元気」に貢献したいと願っております。