牧野 今年度も弊社での研修、ありがとうございました。
有吉 2016年度はウイダートレーニングラボ・全スタッフの「NCAトレーナー資格取得」を目指しましたからね。コンディショニングがウイダーさんに深く浸透した年になりました。
牧野 ここ1~2年コンディショニングを取り入れた選手達が軒並み結果を出しました。2015年世界選手権で、太田雄貴選手が日本フェンシング界では初の金メダルに輝き、高梨沙羅選手も結果を出し続けてくれています。そういう積み重ねがウイダーのコンディショニング熱につながっています。
有吉 私も2016年、FC今治が四国リーグを優勝、JFLへの昇格を果たし、東京女子体育大学も全日本新体操選手権大会・団体で総合優勝。加えて、故障で苦しんだ白岩優奈選手(フィギュアスケート)が全日本ジュニア選手権で復活の銀メダル。スポーツ界で結果が出た年となりました。
牧野 結果が出ると説得力が違いますからね。コンディショニングを信じてくれた選手が効果を示し、他の選手やトレーナーの間で信頼が広がる。そこでまた新しい結果を生み、連なっていく。ここ最近そのいいスパイラルを実感しています。
有吉 ウイダーさんのトレーナー指導に就いて6年。今でこそいい信頼関係が築けていますが、初めからではありませんでしたからね(笑)。
牧野 私がヘッドコーチに就任した年で、大きく改革しましたからね。私への様子見もあったのでしょう。
有吉 その大きな改革の1つにコンディショニングの導入があり、私が講師として招かれるようになって…。
牧野 今までなかった方法論を浸透させたので、最初は多少難しさはありましたが、今では、間違えていなかったことを証明できましたね。
有吉 ありがたい話です。
牧野 思えば、有吉先生のサポートは導入する2年前から始まっていましたからね。
有吉 ははは(笑)、メールでの文通ですか?
牧野 ええ(笑)。出会った8年前は、ちょうど浅田真央選手を担当して2年目の頃。初めての超トップアスリートとあって、プレッシャーは大変なものでした。上手くいかないことがあると、先生から励ましやアドバイスのメールがきて。トレーナーの世界は一匹狼的な部分もあり、自分で切り開かないといけない状況ですから、送られたメールが胸に染みましたよ…。
有吉 初めて会った時、「この人だ!」で思いましたから。牧野くんにパーソナルを行ったら、「理論通りですね」と評価してくれて。NCAに必要不可欠な存在になると直感しました。
牧野 私の持論とする「理論は裏切らない」ということを実践されていましたから。当時トレーナーとして結果が出なかった時期で、私も「これだ!」と思いましたよ。
有吉 牧野くんにはNCA理事として協会へ多大なる貢献をしていただいています。特に年間約40本もの講演を全国でされていますが、協会の普及活動でまわると、様々な人々から「牧野さんからNCAのこと、コンディショングのこと知りました」とお声をいただきます。
牧野 私の協会への貢献は、担当した選手が結果を出すことと、講演活動を通してPRすることですから。
有吉 5年前からはMATSURIに毎年参加していただいていますね。
牧野 一昨年、昨年は会場に伺えませんでしたが…。今年こそは皆様にお会いしたいと願っております!
有吉 NCAは女性が多く、男性トレーナーの心を惹くためにも牧野くんの力が必要です。年1回でもいいので、牧野くんのスペシャルワークショップを開催できたらいいですね。
牧野 ええ。外部のトレーナーも招待して、大掛かりで行いたいですね。
有吉 そうなると協会は一層 活性化するでしょうね。後は2人でトレーナーの卵に向けた講演をもっと行うとか。
牧野 一昨年に早稲田大学で学生向けに講演しましたね。なでしこジャパンを担当された広瀬先生のゼミの。
有吉 「正しい理論」を学生の段階から深く浸透させていきたいですね。
牧野 卵といえば、ジュニアアスリートへのアプローチも今後強化したいです。
有吉 ウイダーさんはフェンシングのジュニアを担当するようになりましたね。
牧野 そして、私達2人の共著がもうじき発売されます。
有吉 コアトレ・スポーツ第3弾。「野球編」です!ウイダーさんは多くのプロ野球選手を担当してきました。ノウハウの結晶です。
牧野 子供における野球人口は多いですからね。コンディショニングを子どものうちから習慣化させる。そして、その子が大人になり、次の世代をまた育んでいく。その理想の一歩に私達の本がなるといいですね。